幼老一体施設への展開

2018.12.12 Wednesday

幼老一体施設への展開
リビングデイサービス 施設長 小坂直樹

 

 2000年の介護保険施行と同時にスタートした、わたしたちのリビングデイサービスは、来春おかげさまで20年目の節目を迎えることになりました。


 近年、こども、お年寄り、障害者といった、従来の縦割り福祉の型を打ち破り、地域のすべての世代の人を受け入れる、富山型デイサービスを始めとする、地域共生型サービスを、国も推進するようになってきました。


 こどもとお年寄りが一つ屋根の下で生活することには、こどもの思いやりと優しさの気持ちを育てる効果や、お年寄りが自分の役割を見つけ生活意欲が高まるなど、さまざまな効用が報告されています。


 リビングデイサービスは、この19年間地域のお年寄りと共に過ごす、老人デイサービスセンターとして運営を行ってきましたが、2019年4月より、地域の放課後児童を受け入れる民間学童保育を立ち上げる準備をしています。


 学童を受け入るもう一つの理由には、地元の南小立野小学校校区の学童保育が、支援員不足のため、希望者全員を受け入れることができないという、ひっ迫した現状があります。


 リビングデイサービスの職員には、保育士の資格を持つ者もおり、看護職員も常駐しています。隣には小坂医院があり、緊急時には医師の対応も可能です。それ以外の職員も、全員介護福祉士の資格をもっており、心身に障害を持つお子さんのケアの教育を受けています。


 大人数の学童保育では過ごすことの難しかった、配慮の必要なお子さんでも過ごしやすい環境であるといえます。

 

 来年度に向けて、一人でも多くのこどもたちに、放課後安心して過ごせる新しい居場所を作っていきたいと考えています。


「道路占用前に説明必要では」北陸中日新聞寄稿

2018.08.31 Friday

 わたしの会社の本業は介護事業だが、安い介護報酬を補い職員に十分な給与を支払うために、コインパーキングの運営をしている。
 ある朝、パーキングの掃除に行くと、向かいの会社の工事のために前の道路に約40メートルにわたって足場が組みあがり、片側通行になっていた。
 事前に何の連絡もなかったので、近所の人たちも皆驚いていた。
 警察や市役所に問い合わせると、業者から近隣への説明は常識だが、義務ではないと言われた。
 道が狭くなったことで、パーキングの出入りがしにくくなり、売り上げも落ちてきた。いわば5か月にわたる長期の道路占用である。このままでは、職員の給与にも影響する。
 工事の設計事務所、施工会社、施主に対し、一日も早く工事を終えるように要望したが、ある担当者には、「許可をとっているのに、文句を言われる筋合いはない」とまで言われた。
 道路占用許可にあたっては、最低限、事前の近隣への丁寧な説明と同意を義務とすべきではないだろうか。何の落ち度もない市民の生活に、長期間支障をきたすような許可が、一方的になされてはならないと思う。
(北陸中日新聞2018年8月31日)

 

●道路占有地
金沢市長町1丁目1−11地先
●設計監理
株式会社 五井建築研究所 代表取締役 西川英治
〒920-0061 石川県金沢市問屋町2丁目1番地 TEL : 076-237-8441 
●工事施工
真柄建設株式会社 北陸事業部 常務取締役事業部長 松野 勉
〒920-8728 石川県金沢市彦三町1丁目13-43  TEL :076-231-1266
●建築主
株式会社 大日製作所 取締役社長 永山憲三
〒921-8577 石川県野々市市扇が丘1番1号 TEL 076-248-1161

 

関連記事 最近困っていること 2018.7.29

 

 

医師の育児支援へ改革を(読売新聞寄稿)

2018.08.28 Tuesday

医師の育児 支援へ改革を…介護福祉士 小坂 直樹 53(金沢市)

 東京医科大の一般入試をめぐる不正が発覚したが、出産や育児で休職する恐れがある女性医師が増えないようにしていたとの関係者の見解に驚いている。

 私の母は84歳の今も小児科の開業医として週5日診療を行っている。確かに、医師の息子としてさみしい子ども時代を過ごした。小学校の行事で、自分だけ母親が参加していないことも多かった。休日や食事中も呼び出しの電話が鳴り、家族だんらんの記憶はほとんどない。母も、私が1歳を過ぎてからは抱っこをした記憶があまりないという。

 それでも世間から、医者の息子は苦労知らずだとの偏見の言葉を浴び、深く傷ついた。子育てに男性も女性も関係ない時代だ。女性医師の家族も幸せな家庭生活を送れるよう、働き方改革が進むことを望む。

最近困っていること

2018.07.29 Sunday

連日の激暑、各地の大雨台風被害が続いていますが、皆様はご無事でお過ごしでしょうか。

 

最近わたしたち、リビングデイサービスの経営で困ったことが起こっています。

 

ご存知の通り、国の定めた介護報酬は、長年とても低く設定されてきたため、それだけではデイサービス職員に十分な給料を払うことができません。

 

そのため、わたしたちの会社では副業でコインパーキングの経営を行い、その収益を職員の給与にあてています。

 

そのコインパーキングの真ん前の道路に、突然足場が組み上がり、もともと狭い道が片側交互通行になってしまいました。

 

建設会社からは事前に何の連絡ありませんでした。

 

警察に問い合わせたところ、うちだけでなく、近所の方から何人も、町会長さんからも苦情の電話がきているとのことでした。

 

なんと工事は11月末まで、半年近くも続くそうです。

 

建設会社は、事前に近隣に何の説明もせずに、道路占有を始めたのです。

 

もともと狭い道路が、片側通行になってしまい、コインパーキングの出入りにも支障がでています。売り上げも落ちています。デイサービス職員の給与はどうなってしまうの?

 

道路占有許可を出した、市役所の道路管理課にも問い合わせたところ、

「事前に近所に説明をしないなんて、常識的にあり得ない。誘導員を置くなど、交通の対策があれば許可は出すが、営業補償については、建設会社がきちんと対応すべきだ。」

とのことでした。

 

その後、市役所から建設会社に対して、近隣に説明をすることと、営業補償についても指導してくださったようです。

 

数日後、建設会社の役員の方が説明に来られました。

 

しかし、「営業補償は一切しない。足場を10センチ下げ、カーブミラーをつけるので、それで勘弁してほしい。」と言われました。

 

この建設会社の言い分をそのまま聞けば、一民間企業のなりふりかまわぬ営業姿勢によって、何の落ち度もない、まじめに働く介護職の給与が下げられてよいということになってしまいます。

 

それは企業倫理としてどうなの?弱い者いじめじゃないの?

 

「工事を発注した施主さんにも、近所で困っている人がいることを伝えていただき、真摯に対応してほしい」建設会社の役員さんには、そう伝えました。

 

みんなにとって良いかたちで解決できるように祈り続けます。また。ブログでもご報告します。

権力にこびる政治家に失望

2018.03.19 Monday

 石川県知事が、現職で全国最多の7選となったというニュースを聞き、十年前の浅野川水害を思い出した。

 近所に住む多くの人が、家や職場を失った。生活の困難さと復興への支援を、被災者から直接伝えたいと、ある代議士を通して知事に面談を申し入れた。

 再三の陳情にも、知事は自ら被災者に会わず、部長らに対応させた。代議士は「これこそ多選の弊害だ」と嘆いていた。

 被災者らは止むを得ず河川管理者である県を訴え、四年後の和解まで苦しみが続いた。

 先日街頭で、その代議士が知事の隣で応援演説をする姿に、ばったりでくわした。

 十年前の怒りがめらめらと湧き上がってきた。思わず代議士に近づいて「本当にその人でいいんですか」と声が出た。

 「演説のじゃまをするな」背後から大柄の男に腕をつかまれ、怖い思いをした。代議士と知事は、多くの取り巻き議員を連れて立ち去った。

 結局多選とは、弱い立場の者の声を聞かず、権力にへつらう政治家を増やすだけではないか。そう、強く思わされた。

(2018年3月19日北陸中日新聞掲載の原文)

新監督を迎えるオーケストラアンサンブル金沢に望むこと

2018.01.14 Sunday

 オーケストラ・アンサンブル金沢(OEK)の新芸術監督に、世界的指揮者マルク・ミンコフスキ氏の就任が発表された。
 ミンコフスキ氏の演奏は、録音では良さが伝わらないと聞いていたが、2012年のOEKとの共演「マ・メール・ロワ」では、決してCDでは聴くことのできない、繊細で豊かな響きを音楽堂で体験し感動した。
 このところOEKの観客数が低迷していると聞くが、わたしも数年前に定期会員をやめた。理由の一つは開演時間だ。平日午後7時開演が多いのだが、これでは仕事を終えて食事をとる暇もない。仕事が長引き、チケットを無駄にしたことも何度かある。
 コンサートを心から楽しむためには、ちょっとオシャレをして会場に入るくらいの時間の余裕がほしい。
 佐渡裕さんが芸術監督を務める兵庫芸術文化センター管弦楽団は、すべての定期演奏会を金・土・日の3公演で行ない、一つの演奏を三度聞くチャンスがある。
 ベルリン・フィルハーモニーでは、通常の定期演奏会の終了後10時半からさらに、「レイト・ナイト」コンサートを行なっている。
 一人でも多くの人に演奏を聴いてもらうために、石川県立音楽堂でもスケジュールを工夫し、OEKとミンコフスキの名演を、決して宝の持ち腐れにしないでほしい。

(2018年1月13日北陸中日新聞『発言』に掲載の添削前の原文)

オーケストラアンサンブル金沢の新音楽監督に望む

2017.08.12 Saturday

 オーケストラアンサンブル金沢(OEK)の井上監督退任が発表された。初代監督の岩城宏之さんが亡くなって11年。その間に、OEKがより地元に親しまれる存在になったかといえば、残念ながらそうとはいえない。
 わたしは大学のブラスバンドで、今は世界的な指揮者になった佐渡裕さんの指導を受けたことがある。佐渡さんはたびたび学生の練習に付き合い、自宅で奥さんの手料理を振舞い、わたしたちのような素人にも熱く音楽を語ってくれた。
 佐渡さんは地方大学のフルート専攻だったので、普通なら世界的な指揮者になるチャンスはなかったが、あきらめずに挑戦し続けたことで巨匠レナード・バーンスタインに才能を見出され、世界各地のオーケストラを指揮し、世界最高峰のベルリンフィルにも客演した。
 佐渡さんは音楽を通して、何事にも本気で取り組めば夢はかなうと教えてくれた。
 演奏会の打ち上げで佐渡さんは、100人以上の学生たち一人一人にイラストとメッセージ入りの色紙を書いてくれた。「本気で音楽しようぜ」と書かれた色紙はわたしの宝物だ。
 OEKの新監督には、佐渡さんのように自分から地域に飛び込んで、普通の人に音楽の素晴らしさを伝える、熱い魂を持った人になってほしい。

(2017年8月12日北陸中日新聞モーニングサロン掲載)

JUGEMテーマ:オーケストラ

勇気出しあいさつ笑顔の返事に驚き(読売新聞気流)

2015.02.15 Sunday

勇気出しあいさつ 笑顔の返事に驚き
介護福祉士 小坂直樹 49(金沢市)

毎朝、職場のデイサービスセンターから車で、利用者を自宅まで迎えに行きます。狭い路地で車を止め、利用者が乗るまで道を塞いでしまうことがあります。そんな時、いつもクラクションを鳴らして「早く動かせよ」と言ってくる年配の男性がいます。
ある朝、車を降りて勇気を出し、「おはようございます。いつも待っていただいてありがとうございます」と笑顔であいさつしました。どなり返されるかなとドキドキしましたが、予想外の笑顔で「いつもご苦労さん」と答えてくれて、とてもうれしく思いました。
その時ふと、本で読んだ「人は自分を映す鏡である」という言葉を思い出しました。真心を持って接すれば、相手も優しく応じてくれるのだと思います。職場でも、この言葉を忘れずに利用者に接していこうと改めて決意しました。
(読売新聞 気流 2015年2月14日)

介護報酬下げ現場に影響不安

2014.12.25 Thursday


【介護報酬下げ現場に影響不安】
 介護保険サービスを提供した事業者が受け取る介護報酬について、政府が来年度から引き下げる方針を固めたという記事を読み、介護事業を営む者として、現場にどんな影響が及ぶのか不安になりました。
 わたしは2000年4月の介護保険制度開始と同時に、郷里で小さなデイサービスセンターを開業しました。利用者の笑顔にも励まされ、なんとか職員に毎月の給料を支払っています。産休や育休などを考え、職員数を多めに確保する必要もあり、利益が出にくいというのが実情です。
 もし介護報酬が大幅に引き下げられれば、利用者を増やさないと経営が難しくなります。また、利用者を増やせば、一人一人に対するサービスの低下が心配です。事業者にとって経営状況は違うとは思いますが、十分なサービスの質を確保できることを前提として、慎重に検討してほしいと思います。
(読売新聞朝刊2014年12月24日)

いつか自分もサンタさんのように

2014.12.24 Wednesday



 「今年も、サンタクロースは来てくれるかな」。毎年クリスマスが近づくとワクワクして待った幼き日のイブの夜と、キリスト教の幼稚園で習った「受けるよりも与える方が幸いです」という聖書の言葉を思い出します。
 人から、してもらうことばかり考える大人に育ってしまった自分にとって、いつもドキッとさせられる言葉です。サンタさんは、自分がしてもらうことなど一つも考えずに、世界のあらゆる国の子たちに、夢と幸せを届け続ける人です。
 わたしたちみなが、サンタさんのように、誰にでもわけへだてなく希望を与え続ける人になれば、きっと、この世から貧困も戦争もなくなることでしょう。
 いつか世界の子たちとともに、自分もサンタさんのようになれることを夢見て、メリー・クリスマス!
(北國新聞朝刊2014年12月23日)